看護師のキャリアアップ(経営スタッフ、専門分野のスペシャリスト)

看護師を目指している方が看護師資格をとったら、それはゴールでしょうか?いえいえ、そんなことはありません。看護師資格の取得は、大きな一つの目標の達成であることは間違いありませんが、看護師になってからも、いろいろなキャリアアップの道、選択肢があります。どんな看護師になるかは、あなた次第です。

看護師になってから①病院でのキャリアアップ

●看護師のキャリアアップ(経営スタッフという道も)
看護師という仕事のやりがいの上位に、「自分自身の成長を実感できたとき」が挙げられているように、キャリアを積み重ねることで、自分自身が成長できること、組織の中で、キャリアアップが図れることも、看護師の仕事の魅力の一つです。

新人看護師として病院に就職してから、主任になって、看護師長になって、看護部全体のトップである総看護師長(看護部長ともいわれます)になって、、、という役職としてのキャリアアップはもちろんのこと、看護技術を高めていくためのキャリアアップもあります。たとえば、「キャリアラダー」というキャリアアップを明確化するための基準表を導入している病院も増えています。

もう一つ、病院の経営にも参画する副院長といえば、これまでは医師のポストでしたが、看護師を副院長に起用する病院が増えているのです。看護師はもともと病院の中でも最も人数が多い職種で、なおかつ、患者さんと接する時間、他の職種のスタッフとの接点も多いです。患者さんの視点を取り入れながら、病院全体を見て調整を行うことが得意な職種です。これまでは看護師のキャリアのトップは看護部長でしたが、副院長として経営陣のひとりになって、病院全体のマネジメントに携わるという道も拓かれています。




[主任看護師]
他のメンバーと同じように交代制で働きつつも、看護師長をサポートする役割。メンバーの良きお手本であり、相談役。

[看護師長]
外来、手術室、内科病棟、外科病棟など、各現場の看護リーダー。看護部長の考えを受けて、現場スタッフが気持ちよく働けるようにマネジメントする役割。

[総看護師長(看護部長)]
看護部全体のトップ。看護部全体をマネジメントし、方向性を決めていく役割。

[副院長]
病院長とともに病院全体の経営を考えるのが、副院長の役割。副院長に看護師も起用する病院も増えている。

看護師になってから②専門分野のスペシャリストになる

看護師のキャリアアップには、主任、看護師長、総看護師長(看護部長)というステップアップ以外に、興味のある特定の分野でのスペシャリストを目指すという道もあります。

●認定看護師
特定の分野において、「熟練した看護技術と知識を用いて、水準の高い看護」を実践できると認定された看護師。つまり、看護師のなかでも、ある特定の分野について、専門的な看護ケアができるスペシャリストのことです。
救急看護、緩和ケア、訪問看護、乳がん看護、小児看護など、20を超える分野があります。

●専門看護師
特定の分野で、「実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究の6つの役割を果たす」ことができると認められた看護師。専門看護師も特定分野のスペシャリストという点は認定看護師と同じですが、専門的なケアの実践だけではなく、調整や倫理調整という看護システム全体をマネジメントできること、研究という役割もあることが特徴です。
がん看護、精神看護、地域看護、老人看護、小児看護、家族支援など、10以上の分野があります。

●保健師
市町村の保健センターや都道府県や政令指定都市にある保健所、学校、企業などで、集団検診や健康相談を行い、健康、病気予防をサポートする仕事。保健師は、看護師と同様に国家資格です。
保健師の多くは保健センター、保健所などの公的な機関で公務員として働いています。地域住民の健康に関する相談に応じるほか、家庭を訪問して健康上のアドバイスを行うこともあります。
男性の保健師は、保健師全体の数%と少なく、女性がほとんどを占めている職種です。
【参考】保健師とは? 保健師はどんな仕事をするの? 保健師になるには?

●養護教諭
「養護教諭」と聞くと馴染みがないかもしれませんが、小学校、中学校、高校の「保健の先生」のことです。生徒の健康管理や健康相談、学校内で怪我をした生徒、具合が悪くなった生徒への救急処置、対応を行います。保健室は、子供たちにとって「安らぎの場所」となっているケースもあり、カウンセラー的な役割もあるようです。
養護教諭になるには、看護師の資格のほか、文部科学書が指定する学校で教育を受けて、養護教諭の免許を取得する必要があります。

●助産師
出産の手助け、妊娠中や出産後の妊婦さん、赤ちゃんのケア、健康上のアドバイスを行う、女性限定の仕事で、国家資格です。
妊娠から出産、出産後までのトータルケアを行うのが仕事で、生まれてきた赤ちゃんを取り上げたり、へその緒を切ったりということも行います。
病院の産婦人科だけではなく、助産所という、お産だけを行う施設で働く人も多いです。また、助産所の施設庁は助産師です。
【参考】助産師とは? 助産師はどんな仕事をするの? 助産師になるには?

●ケアマネジャー(介護支援専門員)
介護が必要と認定された人が、その人に合った介護サービスを受けられるように、計画(ケアプラン)を作成する専門職。患者さんと、医療現場、介護現場をつなぐ調整役でもあります。
ケアマネジャー試験は、保健・医療・福祉分野の国家資格を持っていて、実務経験があることが受験の条件で、ケアマネジャーの中には社会福祉士など、福祉系の職種の人が多いですが、医療に関する知識が幅広い看護師は、現場で重宝されているようです。