【看護師の基本】看護記録の書き方の基本原則を説明します

看護記録において、場面ごとに何を書けばいいのか、おおよそ決まっています。本記事では、看護記録の書き方で、どんなタイトルにすればよいのか、どんな項目を書けばよいのかということを中心に説明していきます。

カンファレンス (conference)

カンファレンスとは、直訳すると、会議、研究会、協議会、検討会などという意味です。しかしながら、看護においてざっくり言うと話し合いのことをカンファレンス(または略してカンファ)といいます。
仕事内容を改善して、業務環境をよくしていこうということがカンファレンスの基本的な目的となります。




看護師として働く中で、看護師の仕事内容に問題点があるかもしれません。また、一方で、入院患者の中に、問題となっている患者がいる可能性もあります。加えて、入院時に立案した看護計画が適切かどうか、退院時の看護計画に対する評価などもカンファレンスで話し合います。

カンファレンスというのは、業務上で起こっている問題点を取り上げて、どう改善し、対策をしていくか、さらにどう評価していくかということを看護師同士で話し合う場のことをいいます。
しかし、ただ形だけのカンファレンスや、個人攻撃をするだけのカンファレンスでは、何の意味もありません。カンファレンスを行うことで、看護師同士が問題点や改善すべき点についての情報を共有できないと意味がありません。そこで、看護記録に残すことが大切になってきます。

カンファレンス記事の一例として、以下に書き方の例を示します。経時記録形式で必要事項を簡潔に書くとよいでしょう。

(例)
日時:〇月〇日 10:00
看護記録の種類:カンファレンス
記事:
参加者:
場所:
内容:テーマ、現在の状況、問題点、話し合いで出た意見、今後の方針、方向性など

IC (Informed Consent)、ムンテラ

医療用語の中でもよく使われるものに、IC (Informed Consent :インフォームドコンセント)やムンテラ(mundtherapie)があります。
どちらも患者・家族等への病状や検査の説明という意味合いです。特に何らかの治療などをする際には、説明すること(inform)だけではなく、同意すること(consent)も必要となるため、そのような場合はICを用います。

ICやムンテラは、主に医師が患者・家族に対して行います。その際に、看護師も同席して内容と患者・家族などの反応を記録する必要があります。あとあと患者や家族から追加で説明を求められることや、確実に伝えたかどうか確認が必要になることもあるので、話し合いの内容を確実に記録することがとても重要になります。

例として、以下に書き方の項目を示します。
経時記録形式で、医師の説明と患者の反応を順に書くとよいでしょう。

(ICもしくはムンテラの報告例)
日時:〇月〇日 10:00
看護記録の種類:IC (もしくはムンテラ)
記事:
参加者:
場所:
内容:医師の説明、使用した物、検査データ、治療内容、患者・家族等の質問、反応、医師の回答、今後の方針、方向性など。

※病棟、施設によって書き方は様々です。形式にとらわれずに、それぞれの職場に合わせた記録方法で記載していきましょう。

医師からの口頭指示

医療現場では、基本的に看護師は医師の指示のもと、薬剤の投与や創傷処置、医療機器の管理など診療の補助を行います。それらの内容は、カルテや指示簿、処方箋など、文書に記載されています。

しかしながら、ときに緊急の場合や、何らかの事情で文書に記載されていない場合もあります。その際は、直接、医師に確認し、口頭で指示をもらうこともあります。
口頭で指示をもらう場合、どの医師から、何を、どのくらい、どうするのかといった詳細まで確認し、復唱して確認することが大切になってきます。

文書と違い、特に薬剤では、名前や量、単位、投与方法など細かいところまで確認することが事故を防ぐことにつながります。また、口頭で指示を受けた場合、必ず記録に残すようにしましょう。そして、あとから医師にも指示内容をカルテに記載してもらうように依頼することが大事です。口頭で確認する場合には、十分に注意しましょう。

一例として、以下に口頭指示の書き方を示します。
経時記録形式で、日時と、誰が、何を、どれくらい、どのように、どうするのかといった具合に、詳細まで書くとよいでしょう。

(口頭指示の報告例)
日時:〇月〇日 10:00
看護記録の種類:口頭指示
記事:〇〇医師より、「何を、どれくらい、どのように、どうする」と口頭で指示を受ける。

ヒヤリハット(インシデント)

ヒヤリハット(インシデント)とは、事故になってもおかしくなかった状況を「冷や汗をかく=ヒヤリ」と「声も出ずハッと息をのむ=ハット」で表した造語です。
間違った医療行為が行われそうになったが、未然に気付いて防ぐことができたケースや、行った医療行為に間違いがあったものの患者に実害は無かったケースなどが含まれます。

一つの事故に至る事例の背後には、それよりはるかに多数のヒヤリハットの事例が潜んでいる(ハインリッヒの法則)と言われています。
そこで、ヒヤリハットの事例を収集し、分析して、再発を防ぐ手立てを考え、その情報を共有することが重大事故の防止につながるとされています。もとは、労働安全の分野で生まれた概念で、事故=アクシデントに対して、インシデントということもあります。

※大きな失敗、重大な事故は、まさに「氷山の一角」です。その下には、多くのヒヤリハットが潜んでいるのです!

私も、これまでの5年間の看護師業務の中で、多くのヒヤリハットを見てきましたし、自分でも体験しています。
ヒヤリハットは、自分だけに留めずに、皆で共有し、チーム全体の事故を減らしていくことが重要です。

(ヒヤリハット報告書=インシデント報告書の項目例)
報告部署:
発見年月日:
発生年月日の特定:
発生年月日:
発生場所:
発生場面:
ヒヤリハット(インシデント)記載者:
当事者職種:
経験年月:
背景要因:
患者の性別:
患者の年齢:
診療科:
レベル:
具体的内容:
教訓・対策:

まとめ(5W1Hを常に意識することが大事)

看護記録を書く際には、
①当事者しかわからないような記録にならないように注意する
②「いつ、どこで、誰が、何のために、何をして、どうなった」を取り入れる
③情報が共有されるという認識を持つ
ということに注意しましょう。

第三者が読んでもわかる看護記録を書くように心がけましょう!