看護師が持ってると役立つ資格(学会認定資格など、医療資格)【1】

看護には、看護師国家資格以外にも、学会認定資格など、多くの資格があります。「専門的にもっと学びたい」「経験・技術を形にしたい」という意欲のある看護師さんは、このような資格を取得して、自分の能力を向上させることも可能です。本投稿では、看護に役立つ資格について、その概要や受験資格、認定者数、合格率、認定に必要な費用などを整理したいと思います。ステップアップを目指す看護師のみなさんに、少しでもお役に立てれば幸いです。



①【呼吸器】3学会合同呼吸療法認定士

1.目的
呼吸療法チームの一員として能力を発揮するために必要な「呼吸療法の目的」「理論」「治療の実際」「機器の管理」などについて、高度な専門知識を身につけます。

2.受験資格
①以下のいずれかの資格を有し、申請書類提出日までに所定の実務経験年数を満たしている者
看護師:経験2年以上 准看護師:経験3年以上
臨床工学技士:経験2年以上 理学療法士:経験2年以上
作業療法士:経験2年以上
②過去5年以内に認定委員会が認める学会や講習会などに出席して、12.5点以上の点数を取得
※受験免除者:受講した年度を含めて、3年間は認定試験の受験資格が与えられる。

3.認定者数
3万5千人程度

4.合格率
60%程度

5.認定にかかわる費用
33,000円(認定講習会受講料、認定試験受験料、認定登録料)

②【呼吸器】呼吸ケア指導士

1.目的
呼吸障害をもつ人々の継続的ケアをチーム医療の中で実践するべく、呼吸ケアに関する最新の基礎的知識と臨床的技術を取得し、地域において指導的な役割を担います。

2.受験資格
①日本呼吸ケア・リハビリテーション学会会員で、会員歴が3年以上
②医師・歯科医師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、栄養士・管理栄養士、薬剤師、言語聴覚士、歯科衛生士、臨床工学技士、臨床検査技師、介護福祉士、その他、呼吸ケア指導士認定委員会が認めた者。

3.認定者数
330人程度

4.合格率

5.認定にかかわる費用
10,000円(認定審査料)

③【循環器】心臓リハビリテーション指導士

1.目的
心臓病患者の社会復帰や再発防止を目的として、運動療法、食事療法や禁煙指導を含めた包括的リハビリテーションを行うための知識・技術を身につけます。

2.受験資格
①医師、看護師、理学療法士、作業療法士、管理栄養士、薬剤師、臨床工学技士、臨床検査技師、臨床心理士のいずれかの資格を有していること
②申請時に日本心臓リハビリテーション学会会員であること(通算して2年以上の会員歴があること)
③心臓リハビリ指導の実地経験が1年以上あること。または、心臓リハビリ研修制度により受験資格認定証の交付を受けていること
④本学会心臓リハビリテーション指導士認定制度委員会主催の講習会を当該年度に受講していること

3.認定者数
3,000人程度

4.合格率
75%程度

5.認定にかかわる費用
25,000円(認定講習会受講料、審査料)

④【循環器】弾性ストッキング・コンダクター

1.目的
静脈疾患・リンパ管疾患の治療・予防など、幅広く使用されている医療機器である弾性ストッキングの専門的知識と技術を持ったエキスパートを認定。静脈疾患・リンパ管疾患に対する知識を身につけ、ストッキングの種類・サイズの判断、着用時の指導、着用後の不満・問題点の相談を受け、適切な指導を行います。

2.受験資格
日本国における医師、看護師、准看護師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、診療放射線技師、臨床工学技士のいずれかの資格を有していること。

3.認定者数
1,700人程度

4.合格率

5.認定にかかわる費用
8,000円~10,000円(認定講習会受講料、申請料、更新料)

⑤【循環器】循環器専門ナース

1.目的
循環器専門医療機関における高度医療に対応するために、医師と対等の知識と経験をもち、臨床の現場において、迅速な判断と行動ができる看護師を目指します。積極的に医療チームに参加し、専門知識や技術を同僚や後輩たちに教育していく役割も担います。

2.受験資格
①看護師として1年以上の経験があり、かつ准看護師と看護師合わせて満5年以上の実務経験を有する看護師
②満5年以上の実務経験を有する薬剤師、臨床検査技師、保健師、臨床工学学技士などの医療関係者

3.認定者数
350人程度

4.合格率
100%

5.認定にかかわる費用
155,000円(研修参加費用)

⑥【循環器】人工心臓管理技術認定士

1.目的
4学会1研究会共済の認定制度。医師の指示のもとで行う(補助)人工心臓症例の管理に関する技能・知識を有する者を認定します。

2.受験資格
①日本臨床補助人工心臓研究会会員(施設会員を含む)、または構成4学会のいずれかの学会員であること。
②心臓血管外科専門医認定機構が認定する認定修練施設(関連施設を含む)において、臨床工学技士または看護師の経験が3年以上
③本部で製造販売承認されているすべての(補助)人工心臓システムについて、各製造販売企業が開催するデバイス管理研修セミナー(またはそれに相当するセミナー)を受講し、研修修了資格を有すること(各製造販売企業が発行する研修修了書を提出)
④4学会1研究会の人工心臓・補助循環に関連したセッション、セミナー、人工心臓と補助循環懇話会(AHACの会)に5年間に5回以上参加すること(日本臨床補助人工心臓研究会には1回以上参加すること)
⑤5症例以上の「(補助)人工心臓治療症例記録」を添付すること
⑥医療法に定める病院に常勤していること

3.認定者数
160人程度

4.合格率
90%程度

5.認定にかかわる費用
10,000円(認定試験受験料)

⑦【放射線・循環器】インターベンションエキスパートナース(INE)

1.目的
インターベンション治療の看護に関する専門的な知識と技術を備えた看護師を認定し、インターベンション治療の向上に寄与します。

2.受験資格
①看護師免許・准看護師免許を有する
②IVR専門医またはCVIT専門医のもとで5年間に100例以上の看護経験を有する(専門医は常勤・非常勤を問わない)
③インターベンションエキスパートナース講習会に2年間で1回以上の受講が必須
④IVR学会、CVITの会員である必要はない

3.認定者数
1,500人程度

4.合格率
90%程度

5.認定にかかわる費用
10,500円(認定講習会参加費用、書類審査受験料)

⑧【救急】BLSヘルスケアプロバイダー、ACLSプロバイダー、PEARSプロバイダー、PALSプロバイダー

1.コース内容
国際標準のAHA(アメリカ心臓協会)のコースを開催。
BLSヘルスケアプロバイダーコース:「成人」「小児」「乳児」の一次救命処置を学びます。
ACLSプロバイダーコース:BLSコースの上位コースで、一次救命処置と二次救命処置を学びます。
PEARSコース:小児・乳児の救命のための初期評価を的確にできるような救命処置を学びます。
PALSプロバイダーコース:PEARSコースの上位コースで、小児、乳児緊急事態に対する二次救命処置を学びます。

2.受験資格
医師、看護師、救急隊員、その他メディカルスタッフ
※ACLSプロバイダーコースおよびPALSプロバイダーコースの受講には、BLSヘルスケアプロバイダーコースの資格が必要

3.認定者数
BLSヘルスケアプロバイダー:18,000人程度
ACLSプロバイダー:6,200人程度
PALSプロバイダー:1,300人程度

4.合格率
BLSヘルスケアプロバイダー:100%
ACLSプロバイダー:99.8%
PALSプロバイダー:100%

5.認定にかかわる費用
BLSヘルスケアプロバイダー:21,880円(標準受講料)
ACLSプロバイダー:44,564円(標準受講料)
PEARSプロバイダー:21,880円(標準受講料)
PALSプロバイダー:53,980円(標準受講料)

⑨【救急】NCPR(新生児蘇生法)専門コース・インストラクター

1.目的
気管挿管や薬物投与などの高度な技法・知識を含む、高度な私生児蘇生法を身につけます。また、講習会を開催するための知識・技法・実習に関する指導法を習得した者をインストラクターとして認定します。

2.受験資格
①二次・三次周産期医療機関の医師、日本周産期・新生児医学会専門医、新生児蘇生に携わる専門性の高い看護師・助産師など
②新生児蘇生法「専門コース」の認定を修了していること

3.認定者数
2,200人程度

4.合格率

5.認定にかかわる費用
28,000円(認定講習会受講料、認定料)

⑩【周術期】体外循環技術認定士

1.目的
人工心肺などの対外循環装置を操作するための技術・能力を認定する。専門的な知識と技術で安全な操作を行います。

2.受験資格
①日本体外循環医学会および日本人工臓器学会の正会員であること
②心臓血管外科専門医認定機構が認定する施設(関連施設を含む)において、体外循環に関する経験が下記の年数を満たす者であること
1)臨床工学技士:経験3年以上、2)看護師:経験3年以上、3)准看護師(高卒):経験4年以上、4)准看護師(中卒):経験5年以上
③日本体外循環技術医学会教育カリキュラム(1・2・3年次の座学講義および実技セミナー)を修了した者
④日本人工臓器学会教育セミナーを1回以上受講した者
⑤④とは別に認定委員会が定めた日本胸部外科学会、日本心臓血管外科学会、日本人工臓器学会の体外循環セミナーで10ポイント以上取得した者
⑥30症例以上の対外循環の操作経験がある者

3.認定者数
1,500人程度

4.合格率
97%程度

5.認定にかかわる費用
15,000円(別途セミナー受講料、学会会費が必要)