【看護記録の書き方の基本 -7-】看護記録の書き方のルール 不適切な表現 簡単に書く方法 ルール こつ 記載例 項目 サインの方法 署名方法

看護師や准看護師、看護助手のみなさまが看護記録を書く際に、書き方として守らなければならない基本的なルールというものが存在します。

以下にいくつか例を挙げていますので、しっかり覚えて頂けると、日常業務に活用できるのではと思います。




(1)黒ボールペンで書く

ナースが看護記録を書く際には、電子カルテを使用する場面も多いですが、どうしても紙が必要な場合もあります。

それは、患者にアナムネ用紙を記載していただく場合や、同意書にサインをいただく場合、紙カルテに記録をする場合などです。

仕事で使う資料や書類は、黒ボールペンで記入するよう定められていることが多くあります。

ボールペンを使う理由としては、改ざんや不正を伴う追記、修正を防ぐ目的があるからです。

★先輩ナースからのアドバイス

ボールペンの色については、コピーをした場合に赤などでは薄くなって読めない場合があるため、基本的には黒を使用するようにしましょう。

(2)訂正は二重線で

看護記録の文章を訂正するとき、修正液や修正ペンなどを使用することは、基本的に禁止されています。

文章の訂正をする場合には、二重線を引き訂正します。

特に、訂正をすることで文章の意味が変わる場合には、その近くに、「日付」「時刻」「サイン」を書きます。

誤字や脱字の場合の訂正は二重線のみで、それらは不要です。

(3)サインは直筆で

サインをする場合、筆跡や筆圧で確実に本人のサインであることがわかるようにする必要があります。

そのため、サインはできるだけ直筆で行い、印鑑の使用はなるべく控えるようにしましょう。

(4)前もってこれから行う処置やケアの記録をしてはいけない

看護師がカルテを記録するのには、結構時間がかかるものです。

だからといって、実施していない処置やケアを前もって記録してはいけません。

記録は事実に基づいた記載をするものです。注意しましょう。

(5)空白は空白のままにしない(空白行であることを明記する)

特に紙カルテにおいて、看護記録で空白の行が出てくる場合があります。

その場合、空白のあった場所に、その行数を記載するようにしましょう。

退院したあとで、その空いている行に何かを追加して書いたりすることは、カルテの記載事項を変更することになります。

これは、カルテを改竄していると捉えられてしまうこともあるため、誤解されないように注意しましょう。

(6)自分が実際に見ていない患者の記録はしない

看護師が担当する患者の情報は、自分で責任をもって事実確認と記録を残すようにしましょう。

自分が実際に見ていない患者を、

「いつもこうだから今日もこうするだろう」とか、

「たぶん、こうだったはず」と

勝手な憶測で記載することは絶対にしてはいけません。

★先輩ナースからのアドバイス

必ず、自分で確認するか、他のスタッフに聞くなどして情報収集をしましょう。

(7)院内において認められていない略語を使わない

院内で定められた表現を使った記録をするように心がけましょう。

造語や不適切な表現・不適切な言葉は、他のスタッフが記録を見た際に困惑します。

(8)「~と思われる」「~のように見える」といった曖昧な表現はしない

気付かないうちに意外とやってしまいがちなことですが、推測や予想など、曖昧な表現を使っていませんか?

あいまいな表現を避けて、明確な表現や断定的な表現を用いるようにしましょう。

例えば、「~と思われる」は、「~の可能性がある」、

「~のように見える」は、「~する様子が見られる」

といった表現で、書き換えることができるのであれば、表現を変えましょう。

【ポイント】記録はルールを守って書く

・院内の記録規定に従って書く。

・責任の所在を明らかにする。

・事実に基づいた記録をする。

所属する施設や団体のルールに合わせて記録をしましょう。

【休憩タイム】看護師の勤務時間はどうなっているの?

●勤務体制

・二交代制は、日勤(朝~夕方)・夜勤(夕方~翌朝)

・三交代制は、日勤(朝~夕方)・準夜勤(夕方~深夜)・深夜(深夜~朝)

メインは日勤と夜勤(準夜勤・深夜)という勤務ですが、他にも早出や遅出といったものや、病院独自で決めた特殊な勤務時間帯が存在するところもあります。

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[看護記録の書き方の基本シリーズ:これであたなも看護記録がすばやく簡単に書ける!]

【1】看護記録とは・電子カルテとは? IC記録と情報開示 概要、基本的な書き方、使い方を学ぼう
【2】電子カルテの使い方 簡単な申し送りのコツ
【3】基礎情報・看護問題リスト・看護問題(看護診断)
【4】看護計画の基本的な書き方 目標の立て方 作成方法 クリニカルパスとは 看護問題 患者目標 観察計画
【5】経過記録の書き方 看護師が経過記録を書く方法 こつ テクニック 記載例
【5.1】SOAP(ソープ)の書き方の基本 POS 主観的データ 客観的データ アセスメント
【5.2】フォーカスチャーティングの書き方の基本 POS FDAR データ フォーカス アクション 反応
【5.3】経時記録の書き方の基本 方法 こつ テクニック
【6】看護サマリーの書き方 看護師が看護サマリーを書く方法 こつ 記載例 項目
【7】看護記録の書き方のルール 簡単に書く方法 ルール こつ 記載例 項目 サインの方法 署名方法
【8】IC記録 カンファレンス ムンテラ 口頭指示 ヒヤリハット(インシデント) 事例

ここまで読んで頂きありがとうございました。

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